フィンランドW杯を終えて

2月1日~16日までフィンランドで開催されたパラスノーボード・フィンランドワールドカップに参戦してきました。

パラリンピックを目指してクロスをはじめて約2年半。
結構自分なりに楽しみながら、内容の濃い練習をしてきたと思います。
怪我してから楽しめなくなったスノーボードがもう一度楽しいと感じられるようになったのは本当にこのパラスノーボードのお陰です。

おそらくフリースタイルスノーボードだけでは以前と比べてしまって、どうしてもイライラを上手く処理できなかったんですが、0からはじめたクロスは前と比べるものも無く、ただ速くなることが楽しくて楽しくて。
もう一度スノーボードの本当の楽しさに気づかせてくれた、本当に大きな機会でした。

2戦目でのセミファイナル

そして、今回はワールドカップが2戦行われたのですが、結果は2戦とも4位で表彰台には届かず。
めちゃくちゃ悔しかったけど、TOP3と比べるとレベルが1つ違ってて、正直これが妥当な結果だなとも思っています。

第2戦目の予選からビッグファイナルまでのムービーもまとめました。

セミファイナルは青ビブ、ビッグファイナルは黄ビブ

しかし、初めて参戦した2年前のカナダでのワールドカップではトップと4~5秒あった差も、今回は2秒くらいまで縮まりました。
まだまだ差はあるものの、自分では結構手応えを感じています。

ダメな所は上げたらキリがないけど、ウェーブでの踏み方、体重の差、キッカーの飛び方、バンクでのポジショニングなど。
でもこの1年死ぬ気で練習してきたスタートセクションだけでは、かなり勝負になるようになってきました。
やっぱり練習は裏切らないんだなーと強く実感。

今シーズンはこの大会で終わりですが、来年の北京パラに向けてまだまだ道のりはあり、練習できる時間もたっぷりあります。
せっかくやるなら 結果はどうあれ、絶対に自分が後悔しないところまで突き詰めたいなと思っています。

たまにキッカーでオーリーをしてしまうという致命的な昔の杵柄・・・

そして、大会中に強く感じたことが。

それは、とにかくこうやって滑れることが嬉しくて嬉しくて。
しかもバチバチした緊張感の中での戦いなんて、病院に1年近く入院してた頃は
絶対にイメージできなかった。
なので、「勝たないと」っていうプレッシャーよりも、滑れるようになって、しかも皆で競えるようになった事が嬉しくて、とにかくワクワクしながら過ごしていました。
応援してくれる家族や仲間、スポンサー、そしてチームには本当に感謝です。

それにしても、クロスは面白い。
カービングからキッカー、パンピングまで、スノーボードの全てが詰まってる。

最近よくパウダーが、とか、パークが、とか、グラトリが、とか色々話す事もあるけど、マジで何でもいいんだなーと。

ただ、スノーボードが出来れば。
ただ、スノーボードを履いて雪の上に立てばそれだけで幸せになれる。

それが自分にとってのライフワークであり、毎日を幸せに生きる方法。
だから、スノーボードを無理やりジャンル分けしなくてもいいし、変なプレッシャーを感じて面白く無いなら、全て捨てて、ただ楽しく滑ればいい。
こんなにも自由で気持ちの良い遊びはめったにないから。

とにかく、このトリップは色んなことを再認識できた2週間でした。
3月頭まで隔離になりますが、その後はもう4月中旬まで予定がいっぱい。
だから今はゆっくり過ごして、仕事と頭の中を整理しよう。

朝焼けとサンピラー
毎日の朝食の朝焼け
幻想的なスキー場
ほとんどが樹氷

今回でフィンランドは2回目。
暗くて歴史があるヨーロッパは昔から好きだったけど、本当に美しい国でさらに好きになりました。(写真は一眼じゃなく全てGALAXYで撮影)

そして、なんと最終日には、、、

念願のオーロラまで!!

「これで今晩出たら出来すぎだね」なんて皆で最後の夕食の時に笑ってたらまさかの最後に現れました。
入念に準備して、そして全てが噛み合ったトリップにはこういう感動的なラストが待ち構えているものなんだなーと。。

人生は素敵だ。

素敵するには死ぬほどの努力がいるし、困難が起こる事も多々あるけれど、頑張った先にしかドラマチックで感動的な結果は待っていない。

北京パラまであと1年。
開催されるかすらも不明確だが、たくさんあるうちの1つの大きな目標に向けて一切妥協せずに突き進んでいきます。